第七条(社会教育) 家庭教育及び勤労の場所その他社会において行われる教育は、国及び地方公共団体によって奨励されなければならない。

 国及び地方公共団体は、図書館、博物館、公民館等の施設の設置、学校の施設の利用その他適当な方法によって教育の目的の実現に努めなければならない。

 

 第7条(社会教育)

 『解説』は、戦前の日本における社会教育のあり方について「世界文明諸外国のそれには遠く及ばなかった」「ほとんど見るべきものはなかった」と総括しながら、憲法第二四条と関連させて、個人の尊厳、両性の平等にもとづく新たな家族関係などを実現するうえで、また「四七年基本法」が示す教育の目的や方針を実現させるために「社会教育」が重要であること、国及び地方公共団体が積極的に奨励の方法を講じること、などについて解説しています。この場合、「社会教育」を享受するのは、あくまでも教育を受ける権利を有する主権者たる国民であることに留意されなければなりません。

 

 この間、図書館、博物館、美術館あるいは種々のメディア等において、社会教育は広く発展してきたと言えますが、学校教育と同様、教育に対する国家統制の強化とともに、社会教育もその影響を強く受けてきた面があります。

 

 「〇六年基本法」第七条は冒頭「個人の要望や社会の要請にこたえ」という語句で始まっています。「要請」に応じて社会教育を行うということは「要請」がなければ社会教育を実施しない、あるいは「要請」があればどんなものでも「こたえる」ということにもなりかねません。「〇六年基本法」の「教育の目的」は「国民の育成」ですから、その見地から行政主導の社会教育が社会を覆っていくことが意図されることになりかねません。憲法の基本理念を実現する見地に立って社会教育は具体化されていかなければなりません。